【書評】シャーロック・ホームズの思い出(コナン・ドイル)【65冊目】

概要

ホームズ最後の事件を収録。

シャーロック・ホームズのラスボスはモリアーティ教授である。

モリアーティ教授は数学の天才であったが、犯罪傾向から教授職を追われ、世間から隠遁し、ひっそりと軍人の家庭教師をして過ごしている。しかし、実際には人の心を巧みに操り、巨大な犯罪組織を指先のように器用に動かし、実にロンドンの犯罪の半数を一人で起こしている。

どんなに末端の犯罪から糸をたどっていっても、モリアーティ教授にはたどり着かない。彼は最も安全な場所から、指図するだけで、膨大な殺人・詐欺・強盗事件を起こしている。

ホームズだけがモリアーティ教授の存在に気付いており、遂には滝壺にモリアーティ教授を誘い出し、心中する。ワトソンに残された遺書と綿密な捜査資料から、モリアーティ教授の犯罪組織は芋づる式に検挙され、ロンドンには平和が戻ったのだった。

ホームズはなぜ命を捨てたのか?

それは、一件一件犯罪を解決することには飽き足らなくなり、ロンドン中全ての犯罪を一網打尽にすることこそ自らの使命と考えたからだった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です