【書評】牛肉資本主義 牛丼が食べられなくなる日(井上恭介)【37冊目】

概要

牛丼のこまめな値上げの裏にある、グローバルな変化を解説した本。

ジグレール教授の本にもある通り、穀物価格はファンドの先物取引の影響を受け、牛肉の価格はそれによって大幅に値上がりする。

しかし、最近の牛肉の値上がりには、実は中国が絡んでいるのだ。

中国の肉輸入量は、2014年時点で日本の2倍を突破。中国では伝統的に豚と羊と鶏が料理に使われる。しかし、今各地にステーキブームが起きており、どんどん牛食化が進んでいるのだ。

どんどん貧乏になる日本。どんどん豊かになる中国。単純に、高い価格を提示され、中国に日本が買い負けているという構図が生まれている。

ほんの40年前には全く考えられなかったことだが、お金がないために、牛肉が気軽に食べられなくなる日がやがて来ることはもはや確実なのだ。

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