§4-3 虚栄心

虚栄心とは、自分に圧倒的な価値があるという「確信」を、他人の心中に呼び起こしてみたいという願いである。そうすれば自分も、自分自身に価値があると思えるのではないかという、密かな期待が伴っているのだろう。

要は他人の思惑によって自分の価値の認識を変化させようというわけで、この方法で「自分の価値に対する揺るぎなき確信」が得られないのは明白である。誇りも得られない。誇りは確信に基づいており、われわれに左右出来ないからだ。

虚栄心の強い方々に御忠告差し上げたいのは、どんな素晴らしい話がおできになるとしても、ずっと黙っておいでのほうが、他人の好評が得られるということである。

»目次に戻る(幸福論)

Bookmark the permalink.