「表象」とは、「今直接見えているもの」や「心に浮かぶ像」のことです。
まず「主観」とは、あなたや私の意識のことです。「認識」は、「見る」行為そのもののこと。ただし能動的・意識的に見ることも、受動的・無意識的に見ることも両方「認識」です。
「客観」とは、何らかの主観に認識された対象物のことです。「表象」は、「客観化されたもの」のことです。「心に浮かぶ像」というとわかりやすいでしょう。我々は、認識を通してあらゆるものの存在を知ります。そのため、
世界は私に認識されるもの、つまり「表象」の集合体である
ことになります。
まず「世界」という全てを含む大きなものがあって、その一部を「表象」の形で認識していると考えるのが自然ですが、ショーペンハウアーは世界に認識されないものがあるならそれはないのと同じことであると考えます。例えば、重力のような目に見えないものであっても、自分の体が地表に固定されており、浮き上がらないという現象として、認識されているわけです。