男の性欲がなくなれば全ての女から美は消え去るであろう。
出典:
- 「女について」
この掌編はたった22ページしかないが、破壊力が高い。
『背の低い、肩幅の狭い、尻の大きな、足の短い種族を、美しいものと呼びうるのはただ性欲のために呆けている男たちだけである。』
と散々である。
ショーペンハウアーは、母親(ヨハンナ・ショーペンハウアー)との反目も手伝って女性に手厳しいが、単に批判をしているのではなく、女性の本質を見抜いた記述の評価は高い。しかしこれは少々弁護のしようの無い悪口と捉えられても仕方ないかも知れない。
もしかしたらショーペンハウアーからは本当に性欲が消え去っていて、純真に上記のようなことを疑問に思ったのかも知れない。結局は、謎である。