抽象的な表象の世界は、概念の世界である。
概念の世界には、「真理」と「誤謬」が存在する。真理は尊く、誤謬は毒である。それでも、真理がひとたび獲得されたなら、それは誤謬を打ち払う。
人間は理性による反省(Relflextion)により、概念の世界を捉える。それゆえに、
- 現在のみでなく、過去や未来に生きる
- 目先の直観的なことに捉われず計画的な判断を行う力を得、同時に苦悩も得る
- 自殺を可能にするのは反省である
のである。
ゆえに、何かを欲するのは動物と人間で同じであっても、人間は
- 計画を立て
- 言葉を使い意図を伝播させ協力的に
- 昔の経験を保存して
目的を達成する。
こうした多様な人間行動のすべてを厳密にひとつの簡単な機能に還元することが出来る。
すなわち、理性の持つ機能はただ一つ、
「概念の形成」
これである。