それは
両側から伸ばされた長いコードの一方の先端に小さなゾンデを備えたひとつの方形の箱
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その暗箱の中央部には時計の針のような長い指針がついた三つの計測器
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生と死の淵に立って意識も無くなってしまった患者の耳からゾンデが差し込まれ
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患者の耳から差し込まれたゾンデは鼓膜にとどまるのではなく
錐のようにさらに穿孔しながら直接に脳の中に入り込んでゆく。
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この巧妙なオペレーターは
小さな伝声管に向かって絶えずこう囁き続けていなければならないのだ。
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《聞こえますか…聞こえますか…聞こえますか》
「《死者の電話箱》」への1件の返信
[…] 三輪、帰宅し、待ち構えていた首と《死者の電話箱》について議論 […]