ショーペンハウアーの哲学

§11 情(Gef:uhl)

知と対立するものは情である。

情は理性によって形成された概念ではないものであり、直観的な表象である。

学生が他のすべての人を「俗物」と呼ぶがごときは、「俗物」という渾然と交じり合ったものを直観しているに過ぎず、「情」である。

すなわち、明瞭な抽象的概念ではないあらゆる意識の変化形態が情である。