ショーペンハウアーの哲学

§12 「描写性」と「再利用性」のトレードオフ

なぜ、芸術は科学によって成されえないのか。

悟性による認識すなわち直観を理性により抽象化したものが概念である。概念の再利用性を極致まで高めたものが科学である。

しかし、抽象化の代償として、概念は直観的なものの微細な変化形態を捉えることが出来ないのである。

そのため、悟性と理性の有利な場面は以下のように異なってしまうのである。

§12における場面の分類: