自分自身という現象以外の表象に、意志の考え方を当てはめたらどうなるだろうか。
自然界に盲目的に働くあらゆる力 – 植物の成長力、結晶の形成力、磁力、物質の離合集散を起こす親和力、そして万有引力 –
これら各現象はわれわれに認識される意味で表象であるが、その現象の奥に「物自体」(カント)が存在したと仮定してみよう。
するとそれこそが意志であり、自然界のあらゆる力は意志の客観化であることになる。
すべての表象、すべての客観は意志の現象であり、客体性である。
意志は盲目的に作用しているすべての自然力のうちに現象する。