北野武映画初心者向けガイド

キタノはいい。キタノには捨てる部分が無いと言われている。

第1作「この男、暴力的につき」

好き度 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

  • 冒頭の暴力的シーンが良い
  • 北野武がいい
  • 白竜がいい
  • 音楽が役2つぶん2種類しかないのがいい
  • 北野武が妹と縁日巡りするシーンがいい
  • 妹と見る海のキタノブルー
  • 北野武の散歩シーンがいい
  • 散歩シーンのキタノブルー
  • トイレでの暴力シーンがいい
  • 白竜が廃病院で裏切り者を始末するシーンがいい
  • 街中での一騎打ちがいい
  • エゴイズムの極致のラストがいい

第2作「3vs4x10月/さんたいよんえっくすじゅうがつ」

好き度 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

  • ヒロイン(石田ゆり子)が可憐
  • 主人公の小市民感がいい
  • 主人公のキレたら何するかわからない怖さがいい
  • 斜め上をゆく目まぐるしいストーリー展開がいい
  • 沖縄の花を頭に刺す北野武の絵がいい 目が怖い
  • ラストシーンでヒロインが主人公を選ぶシーンがいい
  • 消防隊監修のもと撮影されたラストシーンがいい

第3作「あの夏、いちばん、静かな海」

好き度 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

  • 普通にラブストーリーとしてときめいてしまう
  • 冒頭のゴミ拾いシーンが、観客の逡巡とシンクロするのがいい
  • バスを降りて合流するシーンがいい
  • 高校生2人も巻き込まれていくのがいい
  • モブの会話に監督の指示がなく、全部自然体なのがいい
  • コンテストでそれなりの結果なのがいい
  • 真木蔵人の唯一無二の存在感がいい
  • ラストシーンのボードが砂で汚れているのがいい
  • テーマ曲のサイレントラブがいい。久石譲天才
  • 淀川長治が蛇足と酷評したエンドロールのシーンがベタだがいい。泣いてしまう

第4作「ソナチネ」

好き度 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️+⭐️

  • 最高傑作かもしれない
  • ナポレオンフィッシュがいい
  • 雀荘のクレーンシーンがいい
  • 必死つまり死の覚悟が本当に恐ろしくていい
  • 夕立のシーンがいい
  • 紙相撲のシーンがいい
  • ハイビスカスを空に撒くシーンが美しい🌺
  • ヒロイン(国舞亜矢)がとにかく美しい
  • 「あんまり死ぬの怖がってるとな、死にたくなっちゃうんだよ」とかいう名台詞

第5作「みんな〜やってるか!」

好き度 ⭐️⭐️

  • 人気絶頂の当時にしか赦されない徹底した駄作
  • いいところが何も無いのがいい

第6作「KIDS RETURN」

好き度 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

  • 金子賢と安藤政信が良い
  • 悪い先輩のモロ師岡(もろおか)が最高

第7作「HANA-BI」

好き度 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

  • セダンがカーブするシーンで、青いトラックが海を背景に通過する絵がいい
  • 会話が無いのがいい
  • 突発的な暴力シーンがいい
  • 車屋の親父のとんでもなさ、破顔の絵がいい
  • ケーキ食べるシーンがいい
  • ペントミノのシーンで、ペントミノではなく妻を見つめる北野武がいい

第8作「菊次郎の夏」

好き度 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

  • テーマ曲のsummerがいい
  • 老人ホームで声をかけないのがいい

つづく

北野武監督としての成長

Table of Contents

ソナチネのインタビューで、「映画とは欲しい絵を撮ること」と言っている。

HANA-BI以降アキレスと亀に至るまで、北野武は自分の手になる絵を映画に出し続けている。

絵を手で描き続けることで、北野武は監督として成長していったのではなかろうか。

愛の描き方が、HANA-BI以前と以後で全く違う。

前半で惚れられる愛が描かれているとすれば、後半の北野映画での異性愛は、尽くす愛。Dollsもそうだが、映画ではなく晩年に書かれた小説の「アナログ」という書き下ろし作品でも徹底的に尽くす愛が描かれている。

これは、北野武本人の価値観の変化によるところが大きいだろう。