ブラウン運動の共分散

統計検定の過去問を見ていたら、まさかのブラウン運動が出題。

問題(改題)

時刻t=0でx=0の標準ブラウン運動W(t)を考える。
時刻t=0.5における位置と、t=1.0における位置の共分散を求めよ。

結構難しい。こんなのに試験会場であたったら心が折れると思う。
標準ブラウン運動とは1次元ブラウン運動で、時刻tにおける分散がtに等しいものである。
また、ブラウン運動はマルコフ過程である。

回答

まず、次のようにおく。

(x,y) = (W(0.5), W(1))

同時分布を考える。ここで、条件付き確率を使うのがミソ。

f(x,y) = f(y \vert x) f(x) = \displaystyle\frac{1}{\sqrt{{2\pi}^2 {0.5}^2}}\exp\{-2(y-x)^2\}\cdot \exp(-2x^2)

ということは、次のようにおいてヤコビアンを計算。

u = y-x, v = x
x=v, y=u+v
J = 1

共分散は、次のようになる。

Cov(X,Y)=E(XY)-E(X)E(Y)=E(XY)=
\displaystyle\int x y f(x, y) dx dy =
\displaystyle\int v (u + v) f(u, v) J du dv =
\displaystyle\frac{1}{\sqrt{{2\pi}^2 {0.5}^2}} \displaystyle\int (uv + v^2) \exp (-2u^2 -2v^2) du dv=

(奇関数)×(偶関数)=(奇関数)の積分は0なので、

\displaystyle\frac{1}{\sqrt{{2\pi}^2 {0.5}^2}} \displaystyle\int v^2 \exp (-2u^2 -2v^2) du dv =
\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2\pi \cdot 0.5}} \displaystyle\int v^2 \exp (-2v^2) dv =
Var[W(0.5)] = 0.5

以上のように、共分散が求まった。

マルコフ過程(無記憶)なのに共分散があることになる。若干違和感が・・・。違和感の源は不明なので、単にまだ慣れていないのだと思う。

「ブラウン運動の共分散」への2件のフィードバック

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  2. ピンバック: 統計検定チートシート(1級・2級) | The Big Computing

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