§4 俺が実存。

存在への問いを発する存在、つまり人間が、適切な存在者である。それには、三つの理由(優位性)がある。

第一に、自分の存在様式を自己決定できる実存であること。
第二に、実存了解があること。
第三に、存在への問いを発することである。

「実存」という言葉はここで定義したものである。人間の今ある存在様式は、多数の可能性の一つに過ぎない。人間は完全な決定権をもたないまでも、どの可能性を選ぶかに働きかけることができる。このあり方、実存は、単純に存在するよりも注目に値すると言える。

また、人間は自分が実存であることを漠然と了解している。

最後に、人間は単なる存在ではなく、存在を理解し、自分の存在の意味を問いかける存在である。

だから、この現存在(人間)を分析する。

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