六韜

太公望が文王・武王に秘策を授ける。全6巻に分かれている。

文韜

いかに政治を行えば、内乱を回避できるかが書いてある。

仁義、がこの巻のテーマだ。

  • 仁=share。独り占めせずに分け与えること。
  • 義=empathy。他人の心に共感すること。

白眉は明伝編(5章)にある、よりよく生きるために戒める3つの怠惰。

「見善而怠。時至而疑。知非而処。」

良いことだと知っていてやらない怠惰。タイミングが来たのにぐずぐずする怠惰。悪いことだと知っていていそのままにする怠惰。自戒。

武韜

いかに戦争を回避するかが書いてある。

竜韜

軍隊組織論・兵器論が書いてある。

虎韜

不利な状況に陥った際の奇策を、ケーススタディ的に書いてある。

豹韜

森での戦い方が書いてある。

当時は最強の兵器は戦車であり、戦車は地形を選ぶ兵器であったため、地の利という概念がある。

4頭建て3人戦車

犬韜

戦車・騎兵・歩兵の部隊編成と用兵について書いてある。

遅刻については最も厳しい賞罰を運用することが書いてある。これは、太公望の戦術が奇襲中心だからだ。第52篇では、遅刻してどたばたしている14の兆しをもつ敵の軍隊に奇襲をかけることについて記述がある。

部隊編成については、JD(Job Description)と人数を定めている。Job別にどのような人物が適材か書かれている。ちなみにJobとは次のようなものだ。

  • 武車士
  • 武騎士
  • 勇士(歩兵)
    • 冒刃
    • 陥陣
    • 勇鋭
    • 勇力
    • 寇兵
    • 死闘
    • 死憤
    • 必死
    • 励鈍
    • 幸用
    • 待命

その上で、ピラミッド組織を定めている。キングダムのイメージだ。

  • 十人隊長
  • 百人隊長
  • 千人隊長
  • 一万人隊長
  • 百万人将軍