学生さん、数式、数式をひとつずつ解きなよ。
それが、簡単すぎも、難しすぎもしない、ちょうどいいってことなんだ。
Table of Contents
弦理論の数式1(計量)
この式は、「計量」と呼ばれる式で、空間の2点間の長さ(ds)の2乗を表す式です。
自明な例
(1,2,3)と(2,3,4)の間には、次の関係式が成り立ちます。
追加で書くこと
- 極座標の例
- SO(3)の作用
- 直交行列の作用
弦理論の数式2(ミンコフスキー計量)
この式も、「計量」の一種ですが、マイナスの項を含み、時空の2点間の長さ(ds)の2乗を表す式です。
自明な例
(1,2,3,4)と(2,3,4,5)の間には、次の関係式が成り立ちます。
この式も、「計量」の一種ですが、マイナスの項を含み、時空の2点間の長さ(ds)の2乗を表す式です。
弦理論の数式3(曲がった時空の計量)
この式は、ミンコフスキー計量を一般化したものです。
- gに(0,1,1,1)を代入すればユークリッド空間の計量になります。
- gに(-c,1,1,1)を代入すればミンコフスキー時空の計量になります。
この式は、次のような対称行列を使うと、より簡潔に表すことができます。
ただし、
この行列要素を含む和として最初の式を書き直すと、次のようになります。
ただし、
ベクトルと行列の積として書く場合は、次のように表現します。
しかし、慣例では、単にΣを省略して書くことが多いです。(アインシュタインの縮約)
ここからが本題です。このgが時空の関数であって変化する場合、曲がった時空の計量であるといいます。
弦理論の数式4(計量の偏微分)
曲がった時空の計量gは、時空間で偏微分ができます。
この偏微分をする場合、分母のxは反変形式(添字が肩の上に乗った形式)で書くのが通例です。
4次元時空では、i,j,kがそれぞれ4通りあるので、4^3=64通りの偏微分係数が存在します。
自明な例
円筒座標(t, r, θ, z)においてgの成分は
なので、
の、64個です。
- 弦理論の数式5(リーマン曲率テンソル)
- 弦理論の数式6(リッチテンソル)
- 弦理論の数式7(曲率スカラー)
- 弦理論の数式8(アインシュタイン方程式)
- 弦理論の数式9(場の量子論)
- 弦理論の数式10(ループ積分)
- 弦理論の数式11(弦の不確定性原理)
- 弦理論の数式12(質量0の粒子の作用)
- 弦理論の数式13(世界面に誘導された計量)
- 弦理論の数式14(南部-後藤作用)
- 弦理論の数式15(ノイマン境界・ディリクレ境界)
- 弦理論の数式16(弦の共役運動量)
- 弦理論の数式17(弦の運動方程式)
- 弦理論の数式18(ポリヤコフ作用)
- 弦理論の数式19(多様体のオイラー標数)