§15 お手玉使いの曲芸師を雇う

実技試験

お手玉使いの曲芸氏を、お手玉を見ずに雇う人はいない。

だが、プログラマの採用となると、現実に目の前でコードを書かせることは稀である。

カナダのある教授は、学生に成果物のリストを持参させることで、学部の就職実績を著しく向上させた。それまでは、求人側が応募者に一覧表を指示することは余りなかったために、求人側は例外無しにこのリストに驚くことになったのだった。

オーディション

そこで、エンジニアの採用に当たっては、「オーディション」の開催を提案したい。

オーディションでは、過去にやった仕事について、チームの前で、10分~15分話してもらう。それは技術でもよいし、管理でも良い。

ソフトウェア開発のビジネスは、技術的ではなく社会学的である。この方法で、未来の同僚(現在のチームメンバー)からのフィードバックを得ることが出来、その人が作業やチームに適応できるかどうかについて精度の高い予測が得られる。また、その人がチームに溶け込むのも速くなる。

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