§30 イデア

自然力も意志の客観化であるが、この意志は、プラトンのイデアである。

イデアは、時間・空間・因果性のフィルタを通して我々に認識される。これを数多性というが、
数多性を持つのはイデアの模像のみであって、イデア自体はこうしたフィルタの外にある。

我々が個体である限り、フィルタを通してみることしかできないから、
イデア自体を認識するには、我々が個体であることをやめるしかない。

第三巻では、この目的に近づくためにどうすればよいか考える。

»目次に戻る(意志と表象としての世界)

Bookmark the permalink.