若者は選り好みをせずに無鉄砲になんにでも飛びつく。
彼らは導火線に飛びつく火薬樽だ。彼らには爆発の期待を抱かせ、その理由から徹底的に眼をそらさせればいい。
若者は選り好みをせずに無鉄砲になんにでも飛びつく。
彼らは導火線に飛びつく火薬樽だ。彼らには爆発の期待を抱かせ、その理由から徹底的に眼をそらさせればいい。
科学は神の善意と知恵を理解するために発展した。
認識と言うものが、幸福にとって有益だと考えられたためでもある。
科学は、無邪気であり、真に無垢なるものが発見されるとされたためでもある。
だからスピノザは認識をすることで自身を神的と感じた。
兵士の上官に対する畏怖が 、労働者の雇用者に対する畏怖より大きいのは、大衆の奴隷根性が原因である。大衆は、より高貴な外見の者に命令されたがる。産業界の雇用者は、狡猾で貪欲で人の不幸につけこむ人間の屑くらいに思っているのだ。これが軍事が産業より高貴である理由である。
皇帝が死ぬ時、仮面をかぶってきた人生を告白する。アウグストゥスも、ネロも、末期の言葉は俳優の駄弁であった。
ティベリウスは沈黙のうちに死んで行った。彼こそは本物だったのだ。しかし、彼が持ち直そうとした時、周囲のものは気を遣って、枕で彼を窒息させたのだった。
世間の常識と違う考えを持つのは優れた知性の結果などでは無い。邪悪な人間であり、世間の常識に罵詈雑言を浴びせることに無上の喜びとしているのだ。
あらゆる偉大な人間は、過去に遡って作用する。あらゆる歴史が彼によって秤り直される。
これから先、どのようなものが歴史となるかは、誰にも分からない。
科学的なものしか信じなくなったから、人間は疑い深く邪悪になったのだと言っている人がいた。
哲学者が不機嫌に叫んだ。一人の弟子は「否」と言う快楽を理解しない。苦しませることの意欲、好戦的な魂が欠けているのだ。もう一人の弟子は何事もほどほどに済まし、全てを凡庸にしてしまう。奴らはむしろ私の敵にふさわしい。
かつて野生においては誰もが狩猟者だったが、今では貴族の贅沢である。
今誰もが売り買いをしているが、やがて貴族の贅沢になるだろう。これまで戦争や政治がそうであったように、貴族が喜んで従事するのだ。
逆に政治はどんどん卑俗になり、精神の淫売の烙印を押されるだろう。
名声を必要とする、例えば政治家などの人々は、さんざん他人の人格を利用する。いろんな人の人格の反映のご利益を望む下心があるからだ。彼は栄え、その周りは荒廃してゆく。
彼らの名声は絶えず変化する。彼は変転するやり口を好むからだ。
しかし、彼が真に望むものは堅固で、遠くまで光を放つはずだったのだ。今度はそのための舞台演出が必要になってしまう。