【書評】本の顔(坂川栄治)【25冊目】

概要

本の装丁という仕事について語られた本。

世にも珍しい、装丁家が書いた本。

装丁の実例がたくさん載っていて、楽しい。その中には知っている本が何冊もあり、さらに楽しくなる。

例えば、次の本はまだ世間でジョブズの顔が知られていなかった時に作られた装丁であるという。

ジョブズが驚異のプレゼン能力を持つことが伝わって来る。

だがそのイメージは、実はこの本の装丁により作られたものなのかもしれない。

装丁は写真だけではなく、活字、そのフォント、色、絵、手書き、切り文字など多数の要素が合わさって創発するひとつの作品である。実際、本書の各章の題材は以下のようになっている。

  1. 依頼から納品までの業務フロー
  2. 文字
  3. イラスト
  4. 写真
  5. 絵本
  6. 紙素材/印刷

装丁家で無くては書けない貴重な本。