概要
企業でのIT活用がうまくいかない理由は、制約条件の理論で説明できる。
めちゃくちゃ面白い。
まさか、DevOpsというコテコテのIT運用語と、エリヤフ・ゴールドラットの制約条件理論(ボトルネック理論)が全く同じものだったとは思わなかった。知的興奮が頭を駆け巡る。
舞台はまたもや自動車工場である。主人公はIT運用VPに抜擢される。
IT現場の属人化の問題は、実は人がボトルネックであるということだ。リードエンジニアはいろんな重役に利用されていて、ビジー状態のボトルネックになっている。それによって、一人のリードエンジニアが複数のワークセンターをボトルネック化し、IT現場は止まる。
その一人がバスに牽かれると、部門全体が止まる。この現象を、「bus factor」と言われている。
この問題はITに特有である。
手戻り
ITでは「手戻り」が発生することが問題だと言われる。上流工程、下流工程と呼びながら、もはや手戻りはあって当たり前のことになっている。これは、工場だったら許されないことだ。手戻りがないワークフローをシングルピースフローと言い、この本が目指す形態である。
バッチサイズ
ボトルネック理論では、バッチサイズを小さくすることで、ボトルネックの活用度を高める。
IT現場でそれを実現するためには、「1日10デプロイ」を自動化で実現することだ。