【書評】仕事の人間関係がうまい人が成功する(ロナ・リヒテンバーグ)【3冊目】

仕事の人間関係がうまい人が成功する

原題はIt’s not Business, It’s Personal。はっとさせられる良いタイトルである。

この本は、社会に出て自分の能力を発揮してみて、ある程度までは行ったものの、転職などして、今までの同僚とも、学生時代の友達とも疎遠になり、はたと自分が独りで闘っていることに気付いた、という人にオススメしたい。

この本は9つの成功法を紹介するという体裁で書かれているが、それに囚われず、本書を貫くエッセンスを少しだけ紹介する。

「成功」とは何か

本書が目指しているのは、「長期的な」「並外れた」成功である。

「人間関係」とは何か

人間関係とは二人の人間の関係の集合だが、本書が議論するのは、ビジネスの人間関係である。それは、本書の16ページ目冒頭に次のように定義されている。

二人の人間のうちどちらかが、将来的にも二人の間でビジネスが行われることを希望し、二人の間のビジネスがどちらか一方の生活に重大な影響を及ぼすと考えている状態

この一文から、いかに著者が「ビジネスの人間関係」について思索を巡らしてきたかがわかるではないか!

「ビジネスの人間関係」が「成功」につながる理由

本書のエッセンスは37ページの次の言葉に表れている。

人間関係が業績を生み、業績が人間関係を生む

成功とはこの繰り返しである。

著者は人間関係は量より質だと強調する。それが業績を生む人間関係だと。