【書評】最貧困女子(鈴木大介)【36冊目】

概要

日本最貧困のセックスワーカーたちにインタビューした本。

作者の問題意識は、最貧困女子がいわれのない誤解と迫害を受けていることである。世論からも、福祉からも、警察からも、買春男からも、同業者からも、彼女たちは迫害されている。

彼女たちは、親に捨てられ、性的暴力を加えられ、知的障害を抱えている。子供を抱えていて身動きもとれないが、誰も助けてくれない絶対的な孤独の中にいる。

著者は闇金融の社員などから彼女たちにアプローチしていき、「可視化」をすることに成功した。

著者は「どうしていいのかわからない」ということを認めているが、確かにどうすることもできない。このまま、何十年という時間が経っていくのか。いや、この本が注目されることに成功したからには、何かが変わる一歩が踏み出されたはずだと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です